京都駅近くの六孫王神社は、鳥居横の花壇に狭いながらも色とりどりのアジサイが咲きます。西洋紫陽花（セイヨウアジサイ）に萼紫陽花（ガクアジサイ）に渦紫陽花（ウズアジサイ）など、見ごたえ十分です

枯山水式庭園の東福寺方丈庭園や光明院波心の庭、池泉庭園の泉涌寺御座所庭園など名だたる庭園で彩りを加えるサツキ。どんな形式の庭園でもぴったりあう万能性は驚くべきものです

その名前のとおり、五月晴れの天気によく似合うのがサツキの花。青々とした木々をバックに鮮やかなピンク色で寺社や公園を彩ります

池泉式庭園の智積院名勝庭園が一年で最も美しい季節がサツキの時期です。池の向こうの築山をさつき色に染め上げます さつき色といわれる標準的な花だけではなく、白や斑入りなど多彩な品種があって比べてみるのも楽しいです

満開時には葉が見えないくらいびっしりと花が咲くサツキ。端境期でちょうど花が少ない時期にピンク色で彩りを添えます

黄色い花を咲かせる菖蒲の一種。公園や河川敷、田畑などでも自生しているのを見かけますが、実は「要注意外来生物」に指定される危険な外来種でもあります。ただそれは人間の都合であり、美しい花であることは間違いありません

庭園などで植えられているだけでなく、あちこちの池や川でも自生している、アヤメの仲間でも強健なキショウブ 同時期に同じようなところで開花するカキツバタよりも開花期間が長く、1ヶ月程度にわたって楽しむことができます

観光スポットが集まる嵐山では、寺社の境内や公園などあちこちをサツキが彩ります 洛西でサツキが良く似合う庭園といえば松尾大社の「曲水の庭」「蓬莱の庭」。重森三玲の代表作にして最後の作品として知られます

四条通の突き当りにある八坂神社西楼門の植え込みは、5月下旬になるとサツキで染め上ります。四条通からも東大路通からも車窓からよく見えます。ブラタモリでも放映されたとおり、ちょうど桃山断層の断層崖にあたります

東山の山麓には、智積院、清水寺、八坂神社、安楽寺などのサツキの名所がズラリと並びます。庭園の主役を張ったり、植え込みを真っ赤に染め上げたり様々な姿のサツキを楽しむことができます

街中でも寺社や公園はもちろん、道端のちょっとした植込もサツキの花で一杯になります。日本で最も多く植えられている庭木ともいわれるくらいです 紅色のおまんじゅうのようで可愛いらしいですね

民家の軒下で巣ごもる燕の雛がカラスに襲われた。鋭い嘴でつつかれ壊れた巣とともに雛は地上に転落、２羽はあえなく死亡。親鳥は悲しみに打ちひしがれて何処ともなく死体を持ち去った。生き残った３羽は人間に保護され、その籠へ親鳥が懸命に餌を運んでいる。その甲斐あってか...

京都でヤマブキといえば、松尾大社。3,000株もの花が一ノ井川の両岸を黄色く染め上げる景色は圧巻です。毎年4/10～5/5には「山吹まつり」が開催されます

水辺で良く見られる山吹。京都市中心部でも御苑の出水の小川や下鴨神社の御手洗川に沿って咲いています 園芸品種の八重山吹が多いですが、原種に近い一重の山吹や、実は別属の種である白山吹も一緒に植えられていることもよくあります

ヤマブキと言えば八重のものを思い浮かべることが多いですが、原種に近い一重のヤマブキも魅力的です。桜で知られる原谷苑では、上を八重紅枝垂桜がピンクに、下を一重のヤマブキが黄色に彩り、鮮やかな花の競演を楽しむことができます

「山吹色」の語源となった花。「やまぶ＋黄色」と思っていた人も少なくないのではないでしょうか。庭園ではよく見かける花ですが、1.2万株ものヤマブキが川沿いを埋め尽くす玉川堤は圧巻です。古今集の時代から代表的なヤマブキの歌枕として知られました

4月末にたった5日間だけ公開される鳥羽水環境保全センターの藤は必見です。全長120ｍの「藤の回廊」や、藤棚の下でゆっくりくつろげる「グリーンアドベンチャー」などすごい藤が盛りだくさんです。観光客には知られていない、隠れた名所です

藤原氏の家紋でもある藤の花は藤原氏ゆかりの寺社でよく植えられています。京都ではその代表格が平等院。樹齢二百数十年という木が長さ1ｍを超える長い花を咲かせ「砂ずりの藤」とも言われます。奈良では春日大社が有名です

梅が散りはじめ、桜が咲き始める頃に満開を迎えるのが桃。桃といえば果樹ですが、京都では花を愛でるための花桃（ハナモモ）を楽しむことができます。首途八幡宮などを紹介します

桜や梅と異なり、京都に桃の名所というのは数えるほどしかありません。なかでも、代表なのが京都御苑の桃林です。梅林の南側に広がり、梅と桜の開花の間に見頃を迎えます。