1日の約3分の1の時間は睡眠です。
つまり、人生の3分の1は横たわった姿勢でいるということです。
寝ている間は、頭の重さが首にかかることなく安静にしていられる、つまり首にとっても休息の時間といえるでしょう。
この長い時間を、利用しない手はないのです。
どんなにパソコンやスマートフォンが首にとって良くないといっても、生活の必需品になっている人にとっては、それをすっぱりやめるというのは現実的ではありません。
ならばせめて、パソコンやスマートフォンを使う以外の時間では、首に負担をかけないよう、できれば首に良いことをして、ダメージを蓄積させないようにすることに、もっと目を向けるべきではないでしょうか。
睡眠中に首を支えるのは「枕」です。
身体に合った枕を使うことは、日中、頭の重みなどで負担がかかっている頸椎や、前かがみでいるために引っ張られて緊張している首まわりの筋肉を休ませ、首を良い状態に保つのにとても大切なことです。
そのような思いから、私は、枕をたいへん重要視しており、首を良い状態に保つ枕の開発にも、積極的に取り組んできました。
首や肩の慢性的なこりで悩んでいる人の多くは、枕選びに苦労した経験があるのではないか、と思います。
どうも首や頭のおさまりが悪い、朝起きたら肩こりがひどくなっている、寝ている間に枕が外れていた、などは枕が自分に合っていないことで起こりやすくなります。
そういう場合はできるだけ早く、枕を替えるべきです。
就寝中は首を休ませるこの上ない時間なのに、寝ている間に、首に日中とは違う、新たな負担をかけてしまっていることになりかねません。
ただでさえ、起きている時間は首に負担がかかりやすいのに、寝ている間も負担をかけ続けていたとしたら、つらい症状は悪化する一方です。