1948年(昭和23年)木屋町「おそめ」開店。カウンターに5、6人がようやく腰掛けられる小さなホームバー。
1955年(昭和30年)銀座3丁目「おそめ」開店。
秀は土曜日に京都に帰り、火曜日に東京へ発つ生活を送るようになった。
飛行機で伊丹と羽田を往復する秀は、雑誌や新聞に取り上げられるようになり、「飛行機マダム」や「空飛ぶマダム」として世間に知られるようになった。
1957年(昭和32年)『中央公論文藝特集』5月号に、川口松太郎の短篇小説『夜の蝶』が掲載。秀をモデルとしており、秀は一躍時の人となった。
1957年7月28日公開 映画『夜の蝶』(監督:吉村公三郎、原作:川口松太郎、主演:山本富士子)
東京の店は銀座8丁目へ移転され、さらに大きく改築がなされた。
1960年(昭和35年)京都の店も御池通へ移転し「おそめ会館」として新装開店。
1978年(昭和53年)2月、お店をクロージング。
一時は夜の街の代名詞として一世を風靡した店は静かにその灯火を落とした。
その後、秀は1989年に京都の岡崎にが能舞台付きの豪邸「岡崎庵」を建てた。