佐井通/春日通の歴史は、平安京の道祖大路（さいおおじ）に遡りますが、右京衰退後は農道となり、長く都市道路としての機能は失われました。 わずかに葛野郡西院村の中心部であった四条付近では、「丹波街道」の名で村の南北のメインストリートとして発展していました。またこの当時から西院春日神社にちなんだ「春日通」という名称が使われていたと思われます。 七条～八条付近の葛野郡御所ノ内村でも「御所ノ内通」という名前の道路として存続していました。 大正末から都市計画道路として再整備が始まり、戦後になってまず丸太町通以南、ついで以北が完成しました。 正式名称として1928年に新たに道祖大路と西院にちなんで「佐井通」と名づけられました。京大病院の南側にある春日通（春日北通/春日上通）との混同を避けるためにあえて新たな名称が採用されたようです。 その後も西院付近を中心に従来の春日通という名称も広く使われ、長く正式名称：佐井通、通称：春日通という扱いでした。

現状の表記がどうなっているかを調査するため、八条から北へと踏査を行いました。

１０vs３で春日通の勝利と認定！ 以前は佐井通であったものも、どんどん春日通に変わりつつあります。 2009年に京都市は正式名称を佐井通から春日通に変更しているようですが、京都市では今でも両方の名前を全線なのか一部なのか詳細不明です。 google mapでは全線にわたって「佐井通」を採用しており、「（春日通）」の表記すらありません。 ただし交差点名は現地の標識に準じて「五条春日」などが採用されています。