月ヶ瀬口より、木津川（伊賀川）をわたり田山地区へと入ります。月ヶ瀬口と月ヶ瀬を結ぶルートでもあります 木津川本流の名張川合流部より上流は伊賀川という呼称されることも多いです

高原状の茶畑が広がります。この辺りは他と同様に横畝式です

珍しい重力アーチ式ダムです。やっぱりアーチ式のダムはかっこいい 治水、利水、発電を目的に1969年に完成しましたが、月ヶ瀬梅林の主要部をはじめ196世帯が湖底に沈みました。計画段階では月ヶ瀬ダムという名称でしたが、南山城村の南部を占める旧高山村の名称を取って高山ダムと名づけられました

湖面に広がる緑の水草が気になりますが、異臭の原因ともなるアオコではなく無害なヒナウキクサとの説明

田山の氏神です。毎年11月3日には田山花踊りが行われます。1923年にいったん廃絶したものが1963年に復活しました。2016年には衣装が新調されるなど、今も地域住民によって維持されています

郵便局や小学校（廃校）がある田山地区の中心部を見下ろします ２００ｍ離れた旧田山小学校から花踊りの列が神社まで練り歩きます

割拝殿には大きな絵馬がたくさん掲げられています。古いものは江戸時代のものとも

2003年に統廃合により廃校となった旧田山小学校は「は・ど・る」として生まれ変わりました 人気の廃校カフェは営業日は第１・第２第３の土曜日および日曜日だけなので要注意

雰囲気ある木造校舎。今でも教室からは児童が飛び出してきそうです

珍しい縦畝の茶畑として知られますが、場所によって縦畝と横畝が入り混じっています。それぞれ長短はありますが、縦畝は茶刈り機などが使いやすく、横畝は人が移動しやすいというメリットがあります

確かに等高線沿いに曲がりくねった横畝よりはまっすぐな縦畝の方が使いやすそうです。でも移動時は常にアップダウンを強いられる人間は大変でしょうね

さらに南東へ進むといつの間にか奈良県へと入ります。このあたりは府県境が入り組んでおり、しかも地形的にもあまり明瞭ではない尾根で区切られているため、知らない間に京都と奈良を行ったり来たりすることもあります かつて田山地区を含む旧高山村は奈良県月ヶ瀬村や三重県島ヶ原村との越県合併を検討したこともありました。月ヶ瀬村は三重県上野市との合併を村議会で議決するも国の認可を得られす断念したという事件もありました

そして、まさにこの府県境にあるのが2016年4月に全国的にも有名になった違法土砂採取事件の現場です 1年半経過した2017年10月1日現在、このとおり放置されたままです

報道当時から少しも改善がないというわけではありません。縦に幾筋も溝が見えている通り、明らかに風雨による浸食が進んでおり、事態は悪化する一方です

現場には2015年に立てられた原状回復工事の許可票があります。報道の１年前に建てられたもので、すでに工事の許可期間も終了しています 2017年3月17日に三進商事には罰金200万円、社長の福本冨士男氏には懲役6ヶ月執行猶予４年の判決が確定していますが、肝心の現場では事件は何も解決していません

事件現場から西へと続く尾根の上の道です。つまり右側が京都府で左側が奈良県です。右の茶畑は「宇治茶」左の茶畑は「大和茶」になります

植えられたばかりのお茶の苗木。茶の寿命は200年くらいですが、茶畑では20～30年ごとに植え替えられます

南の奈良県側には森の中に忽然と茶畑があらわれます

月ヶ瀬梅林を見下ろしつつ田山方面へと引き返します

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