百貨店建築の発展過程を具現する意匠秀麗な大規模商業施設（近代／商業・業務） 三越日本橋本店１棟 【認定理由】 三越日本橋本店は，関東大震災で被災した大正期の建物の鉄骨をいかしつつ，昭和２年に鉄骨鉄筋コンクリート造七階建として完成し，その後の増築に伴い，昭和１０年に五層吹抜けの中央大ホールを設置するなど，充実が図られた。 横河工務所による一貫した設計により，外観はやや簡略化しつつも西洋古典様式に則った意匠で統一されている。 内部では劇場の三越ホールが格調ある色調で彩られ，中央大ホールや特別食堂はアール・デコ意匠とするなど，全体として極めて上質な意匠の空間が創出されている。 各時代において様々な集客のための仕組みを取り入れながら増改築を重ねており，我が国の百貨店建築の発展を象徴するものとして価値が高い。 ○指定基準＝意匠的に優秀なもの，歴史的価値の高いもの

「百貨店の発展を象徴する」と評価されました。 三越日本橋本店が国の重要文化財に決定。 あのオブジェも含まれています。 東京のデパート「三越日本橋本店」が国の重要文化財に決まりました。

設計・建築：横河民輔が率いる横河工務所（現・横河建築設計事務所） 1914年に日本初のデパート『三越呉服店』竣工。 日本初のエレベーター、スプリンクラー、全館暖房などの最新設備が備えられた。 屋上庭園、茶室、音楽堂、正面玄関に「ライオン像」などを設置 当時の新聞では「スエズ以東最大の建築」と讃えられています。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%B6%8A

横河民輔は、帝国劇場、三井呉服店本店（現在の日本橋三越）、東京証券取引所旧本館、第一生命本社など、戦前を代表する建築物を手がけた。 地震大国・日本で耐震技術を確立するため、高強度の鉄骨構造工法を編み出した。 横河民輔の最も大きな功績は、設計、橋梁、計器の３つの会社を立ち上げたこと。 地震に強い工法や橋を確立するには、国産の鉄骨がどうしても必要になる。 橋を造るための溶接には電流・電圧が必要で計測器が不可欠。 必要に応じて会社を立ち上げ、すべての会社が一本でつながる。 （１）設計：横河工務所（現・横河建築設計事務所） （２）橋梁：輸入品頼みだった鉄骨品を日本で生産するために創業したのが横河橋梁製作所（現・横河ブリッジ）。 （３）計器：建築で必要になる計測装置のために、横河電機研究所（現・横河電機）も設立した。

建物は関東大震災で延焼。 昭和２年（1927）、修築を進め新本店として落成した。 昭和10年（1935）には建物規模は地下２階、地上７階、5.1万m2まで拡大。 戦後は南側にも用地を広げ、昭和39年（1964）、一街区全てを店舗敷地とする現在の形となった。

1960年4月19日 三越創立50周年を記念して、中央ホールに、佐藤玄々製作の「天女像（まごころ）」設置。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%B6%8A

三越日本橋本店には岡山県で産出される北木石が使用されています！