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やがて街道は淀川の堤防上に出る。 河川改修によってかつての街道そのものではないだろうが、京街道も文禄堤の堤防上に設けられていた。 近畿道やモノレールが淀川を渡る鳥飼大橋の少し手前から堤防上を歩く。

阪神高速守口線と近畿道とのジャンクション。両高速は近接しながらもつながっていなかったが、2014年にようやく工事が完成した。

橋付近から北側を見ると、万博の観覧車が意外と近くに見える。 千里丘陵上にあるため見晴しがよい位置にある。

ここも菅原道真が左遷の途中に立ち寄ったという伝承地。

車の姿がほとんど見えないのは、有料橋のため。 たった100円とはいえ、ETCは使えないためいちいち料金収受をしなければならない。 1987年の開通から30年で無料化される予定だったが、予定の半分の交通量のため有料期間が延長されようとして議論を呼んでいる。 「仁和寺」は「にわじ」と読む。由来は仁和寺の荘園があったため。

こちらは多くの車が走っている。 この橋と鳥飼大橋の混雑緩和のために作られたのが鳥飼仁和寺大橋だったのだが。

文禄堤の大先輩である。 当時、淀川はこの付近から乱流し、一部は寝屋川へと流れ込んでいた。 その南への流れを遮断し、河内平野の発展に大きく貢献した。

仁徳天皇が築いたと伝わる。 記録に残る最古の大規模土木工事でもある。

今もこの取水口から南へと水路が延び、寝屋川に合流する。 茨田の堤が遮断した南への流れの名残である。

京街道はここで堤防上のルートを終え、右に下りる。道標は何もないので要注意。 右に見えている大木が目印

旧街道らしい道に戻る

浄土真宗の寺内町として発展した出口。 吉崎御坊を退去した蓮如が、山科本願寺を築くまでの３年間、ここを拠点とした。

京阪の駅名にもなっている真宗寺院。 「出口御坊」ともいわれる。

出口御坊を中心として寺内町が形成された。 京街道と淀川の水運をおさえる水陸の要衝であった。

出口の寺内町を過ぎ、国道170号線を越えると、二つ目の宿場町枚方宿に。 1997年までは料理旅館であった「鍵屋」を改修して2001年にオープンした資料館。

資料館は南側は京街道に面しており、北側は写真のとおり淀川に面している。 かつては館を出るとすぐに船着き場があった。 水陸どちらでもアクセスできるという立地だった。

資料館から枚方市駅にかけては古い町並みが残る

枚方は、宿場として発展する前に、蓮如によって創建された順興寺の寺内町として始まった。 のちに本願寺の東西分裂により、西本願寺は本寺直轄の寺院として浄念寺を創建した。

景観を意識したデザインの町並み

京阪枚方市駅のすぐ横をとおる。 この右側は岡本町（おかほんまちこうえん）で、枚方宿の説明板がある。

枚方丘陵が北にせりだし、淀川との狭い隙間に枚方宿はできた。

京都方面へは、ここで左折する。 右折すると、天野川沿いに南下し、奈良方面へと向かう。

枚方市駅から東側にも古い町並みが残る

枚方宿の東の果て。 この正面が天野川。 今は直進はできないため、下流の橋へと迂回する。

「天の川」として七夕で売り出している川。

ポッキリと根元から折れた可愛そうな道標が溝に…。

京街道と京阪がまさに並走。

牧野付近でま旧道が復活し、ぐねぐね道へ。

この道は街道ではないが、このツヅラ折れの先にあるのは…駐輪場。 京街道は淀川支流である穂谷川の堤防上を進むが、河床が高いためこのように堤頂と高低差ができている。 そういえば、かつてセンター試験を受けたあと、この道を牧野駅へと歩いたことを今思い出した。 そのときも雪が積もっていた。

堤防の上の旧京阪国道と京街道と京阪とが並走。 マンションが立ち並ぶ樟葉。 前方左手には天王山。

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