暗夜の奇祭【県神社】
タイトル : 暗夜の奇祭
種別 : なう
場所 : 県神社
撮影日時 : 2015年6月6日
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ポイント : 雨の夜に渦巻く梵天(神の依り代)
説明 : 県神社は平安期の創建で設立当時の平等院の鎮守社(祭神は木花開耶姫)。当社の例祭の県祭(あがたまつり)は6月5日の夜から6日の未明にかけて行われることから「暗闇祭」ともよばれ洛南の三奇祭のひとつとして全国的にも著名です。
祭りの見所は梵天を戴いた神輿の渡御。梵天(ぼんてん)とは高さ2.5mの青竹の先に1600枚の奉書紙を束ねたものを挟み込み棒状にした、神の依り代となるもの。午後11時からの梵天渡御は雌雄の獅子の神輿を先頭に宇治神社のお旅所を出発して県神社に向います。クライマックスシーンは途中、宇治橋西詰で行われる梵天回し。ぶん回しと呼ばれ男たちが縦横に激しく揺らしたり、ぐるぐると豪快に回転させます。現場は降り続く雨にもめげず担ぎ手と見守る人たちの熱気が伝わります。
6日午前零時ごろから県神社で神移しの儀。神の遷座した梵天神輿は町中をすべての明かりが消された暗闇の中を再び宇治神社のお旅所へ戻ります。
(注)梵天渡御は県神社が独自に実施しているものと 奉賛会が行っているものとの二本立てになっている。前者は古式にのっとり県神社の境内と旧大幣殿跡での齋行。やや大人しい動きに比して後者は渡御の距離も長くやや荒々しさと豪快さがある。いずれにしても変則な祭りが早期に正常化することが望まれる。
情報提供 : さくらがい