２００６年１２月２０日。いつまで経っても忘れることができない激動の一日であった この日は大学の卒業論文の締切日であった。論文自体は１週間ぐらい前に完成していたのだが、２万字という制限に対し、未だ約４万字の論文になっていた。最後の１週間はこの超過分の約２万字を「脚注」に移す作業を行なっていた 締切当日の朝９時ごろ、「あと２千字」という頃にパソコンが「プチッ」という音と共に真っ暗になった。同時に頭の中は真っ白になった。パソコンは見事に「とんだ」のだった。バックアップのデータは３万４千字残っているものだった。頭の中を親が悲しむ顔、ゼミ仲間が哀れむ顔などがよぎった 提出締切は１７時だった。大学時代の４年間を通して、学業面に関してはそこそこの結果を残していた。それなのに最後の最後で滑るというのが、どうしても納得いかなかった。最後は意地とプライドだけで論文の校正を行なった。１５時半ごろ、制限字数の２万字内までカットすることに成功し、これでもかと言わんばかりにバックアップをとった。あとはプリントアウトを残すのみであった。しかし、不幸なことは何故か連続してしまう 今度はプリンタが故障した。さすがに「これは神の思し召しか・・・」と思った。最終的にプリンタは直ったものの印刷速度がとにかく遅かった。印刷を完了するのに約１時間かかった。 家を飛び出し大学に向かい始めたのは１６時４５分だった。幸いなことは家から大学までは徒歩５分の距離だった。論文のファイリングなどの作業も残っていたが、たまたま見つけた友人に手助けしてもらった。最終的に１６時５８分に論文の提出が完了した。完全に燃え尽き脱力した この時ほど「備えあれば憂いなし」という言葉に納得した時はない。またパソコンの持つ便利ゆえの恐さということも思い知らされた。皆さんも同様のことがないように、大事なデータは何重にも保存しましょうね

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