大学卒業を控えた４回生の冬、僕は兵庫県姫路駅のロータリーに上下ジャージ・ランニングシューズという格好で立っていました。「社会に出て無茶ができなくなるまでに、一度無茶なことをやってみたい」―そんな思いを共有した同級生と２人で、兵庫県から滋賀県までの１００km走り切る「１００kmマラソン」をしてみよう、ということになったのです スタート直後は余裕しゃくしゃく、景色を見たりふざけあったりしながら好調に飛ばすも、10km、15kmと進むにつれ相棒の顔から笑顔が消えました。すでにしんどそうな顔の彼を「情けないな～」と笑い飛ばした僕でしたが、50kmを超えたあたりで膝と足首に激痛が走り、大幅にペースダウン。ろくなトレーニングも積まずプロのアシストも無い僕たちにとって、１００kmというのはやはり途方も無い距離なのでした。なめてかかった僕たちはここから本当に後悔をすることになります 足が痛い。曲がらない、動かない。はじめは５kmごとだった休憩がやがて４kmごと、３kmごと、コンビニごと、信号ごと。最終的には「あそこの電柱まで行ったら休もう」に変わりました。途中で駅の近くを通るときには片方が「（電車に）乗っちゃう？」と問い、「乗らん！」と返すのがお決まりの掛け合いになりました。くだらないと思うかもしれませんが、そんな遊びでもいくぶん苦しさが紛れたのです 「これを乗り切ったら（社会に出て）どんなに辛いことがあっても耐えられる自信になる」を合言葉に、スタートより22時間40分、無事完走を果たしました。２人とも疲労困憊し切っていましたが、無言で、ひきつった薄ら笑いで、がっちり組んだ握手はきっと一生忘れることはないと思います。その後大学を卒業してＭＫに入社し、昼食も取れないほど忙しかったり、帰るのが遅くなってしまう時もありますが、あの日の辛さを思い出すことで「まだまだ！」と奮い立つことができます

ご予約・お問合せは☎075-757-6212、またはMKタクシーHPで。

☎075-778-4141 ※おかけ間違いにご注意ください。 お電話不要、簡単注文「スマホ配車」はこちら