今回、英国留学という貴重な機会をくださった全ての方に深く感謝いたします。初めての渡航ということで少し緊張していますが、語学の向上だけでなくひとりでも多くの方に日本や京都に興味を持っていただけるよう、国籍の枠を超えたコミュニケーション能力も高めたいと思います。また、様々な場所での見聞を通じて日本に来られる海外の方の立場に立ったおもてなしができるよう学んでいきたいと思います。

２００９年、１０月１１日、イギリスのポーツマスより無事に帰国することができました。このような貴重な機会を与えて頂いた全ての方々に改めて感謝の意を表します 去る９月１１日、棚原社員と共に関西空港を出発しました。私にとって初渡航という事で期待と不安の中での出発となりました。今回の海外研修でまず半年分の英語の勉強をしたい、そして日本とは違う文化に触れその違いや共通する点をできる限り見つけて今後の業務に役立てていきたいという目標を立てました ロンドンヒースロー空港に到着後、滞在中お世話になるホームステイ宅と語学学校のあるポーツマスに向かう途中、頭ではわかっているつもりでしたが、周囲の違いに既に圧倒されそうになりました。ホストファミリー宅へ到着後、今後の予定のチェックをしながら周辺の確認をし、語学学校入学となりました

当然ですが、語学学校では授業は全て英語で進められていきます。私も自分なりに勉強してきたつもりでしたが、特に最初の一週間は授業について行くのがやっとという状態に不安感が大きくなっていきました その頃、私と同じホストファミリー宅でドイツ人のハウスメイトの方と出会います。彼は建築家でより専門的な英語の知識を身につける為に同じ学校に来ていました。彼は非常に明るい性格の方で、私の不安を察してくれたのか「失敗をおそれる必要はないよ」などアドバイスやよく声をかけてくれました。ありがちなことかもしれませんが、英語以外では全く意思疎通ができない私にとっては非常に嬉しいことでした ホストファミリーの方々もいつも私の理解の手助けをして下さったり、午前の授業では棚原社員と同じクラスでしたので、彼の授業に対する姿勢も大きな支えになりました。そのような中で次第に授業に対する余裕もでてきました

休日には日本の３分の２の国土面積にもかかわらず日本ではほとんど見られない大自然や、日本と同じく長い歴史を持つイギリスの様々な寺院にも訪れました その中でも特に印象に残った大自然では、イギリスの南端に位置するポーツマスから東へ約９０ｋｍの所にあるセブンシスターズが挙げられます。この白亜の断崖を見た時のスケール感と南海岸の水平線は息を呑むものがありました 寺院ではロンドンのセントポール大聖堂が挙げられます。時間を忘れるほどの非常に美しい内部のモザイク画やドーム型の聖堂を持つこの寺院の起源は１４００年前に遡り、３００年前のロンドン大火災で再建後、現在に至っている寺院です。米国との関わりも深く、第二次世界大戦でイギリスでの米国戦没者が祀られている事でも有名です 他の場所でもいえる事ですが、行く先々では現地の方々や寺院の方々に何かと助けて頂き、感謝の中で見聞を深める事ができました

帰国してこの海外研修を振り返ってみた時に、語学勉強においては、もちろん今後も学習を続けていきますが、半年分の勉強をするという当初の目標は達成できたと思っております。また、月並みではありますが、ホストファミリーの方々をはじめ様々な方に出会い、目には見えない思いやりの心は国境を越えると改めて実感しました さらに食べ物などといった違う文化、習慣に触れた時に単に「違う」と思わず、まず一度受け入れてみて初めてその文化、習慣の意味が見えてくる部分もありました。海外に出て逆に日本に来られる方々がどのような不安な気持ちを抱えてお迎えを待ったり、観光地を移動してらっしゃるのか実感することもできました。この点が今回の海外研修で語学習得以上に大切な点なのかも知れないと感じています このような貴重な機会を与えていただいた全ての方々に重ねて感謝すると共に、今のこの思いを風化させる事の無いよう海外のお客様だけでなく、国内のお客様にも生かせるようにより一層努力してまいります。 本当にありがとうございました

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