英国語学留学報告(2011.9-10 荒木寿史 社員)
上賀茂営業所の荒木寿史社員は、2011年にイギリスに語学留学に派遣されました。 志望動機、学んだ内容、学校生活、友人との出会い、今後の抱負についての報告です。
  • 行先 :イギリス・ポーツマス
  • 期間 :1ヶ月(2014.9/16~10/16)
  • UpdateDate : 2017-08-31 09:54:28
    Author : ✎ MKタクシー


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    MK新聞の平成23年10月1日号、平成24年2月1日号を再構成したものです。
    MKの海外研修制度
    MKグループでは1992年より毎年、英国留学を行っております。 英国で約1ヵ月間ホームステイをしながら、語学学校に通い、英語・国際感覚・マナー・教養などを身につけます。 今年は京都MK伏見営業所の伊藤司朗社員、上賀茂営業所の荒木寿史社員、西五条営業所の清水伸人社員、ハイヤー課の福井俊裕社員の4名が派遣されました。
    出発直前インタビュー
    決意の言葉
    荒木社員より 「語学レベルの向上と自己研鑽に努め、帰国後の業務に生かし、MKの英会話サービスの発展に寄与することを誓います」 と決意の言葉が述べられました。
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    1ヵ月という期間で自身の英語レベルが劇的に向上するとは考えにくいですが、このようなチャンスを与えていただき、後押ししていただいた会社、営業所長、配車係の方々を始め、皆様方への感謝を忘れず、自分の中の「世界」を思う存分拡げてきたいと思います。
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    留学レポート
    この度、第20回海外研修生としてイギリスで1ヵ月間の語学留学生活送らせていただきました。まずはこのような機会を与えてくださった会社、ならびに関係各位へと深く感謝の念を表したいと思います。誠に有難うございました。
    さて、私にとって2度目の海外生活となる今回のイギリス留学。すでに英会話ドライバーとして日々業務に励まれ、しかも私の父親とほぼ同じ年齢である、伏見営業所の伊藤司朗社員(シロー)とともに、イングランド南部のポーツマスという港町へと旅立ちました。 紳士の国だ、英国式マナーだ、料理はちょっと・・だ、などと耳にはするものの、正直、アメリカで経験した初めての海外生活に比べればほとんどカルチャーショックも無く平穏無事に1ヵ月が過ぎていくだろうと最初は考えていました。あの新鮮で驚きに満ちた1ヵ月間を経験するまでは・・・。
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    9月18日(日)のイギリス到着初日、私の留学生活は夜明けのヒースロー空港から日本の実家へと電話をかけることでスタートしました。電話に出た祖母に「無事ロンドンの近くに着いたで!」と伝えると、「そうか! 良かったなあ・・・ほんで今からイギリス行くんか?」との答え。なんとも心地の良い脱力感。これは日本の実家でしか味わえない感触だと思っていたので、自分が地球の裏側にいても何か“大いなる力”のようなものに護られているような感覚に襲われました。この時私は、今回の留学生活の無事をいきなり確信することができました。 そうして空港からの送迎車で到着した初日のポーツマス。私はいきなりホームレスになってしまいました。今回お世話になるホストマザーのジェニーに到着時刻を勘違いされていたためです。 「申し訳ないけど、8時間後にもう一度来てもらってもいいかしら」と家に入れてもらえず、途方に暮れる私。それはまだまだ暑さの残る日本とは違い、冷たい雨の打ち付ける、とても寒い1日でした・・・ついさっき感じたあの大いなる力は何だったんだと思いきや、ドライバーの方の力添えもあり、幸い伊藤社員のホストファミリーの方々が一時的に私を受け入れてくださることになりました。そうして親切にも朝食までごちそうになって何とか一息つくことができ、夕方には無事ジェニー宅へも入れていただけました。
    ホストマザーと
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    ジェニー宅には私を含めて常時3人のハウスメイトがおり、全員が同じ語学学校へ通うスクールメイトで、フランス、ポーランド、ロシアそして日本と多彩な顔ぶれながらも、年齢層の高さもあって本当に仲良く生活していました。 家によっては生徒間や生徒・ホスト間で大小の衝突がしばしば起こっていたようですが、我が家でそうならなかった最大の要因は、間違いなくジェニーの人柄と料理の腕前のためです。彼女はプロのアーティストそしてそれらの教師という顔を持つ、明るく情熱的そして寛容な女性で、さらには料理教室を催すこともあるため、我々が渡航前に最も恐れがちなイギリスの料理についても一切のストレスがなく、ハウスメイトたちと毎晩、美味しい、美味しいと言いながら楽しく食卓を囲んでいました。 かと思えば、授業中に学校までやって来て「家のカギをなくしてしまったの!」と居候である私に助けを求めてくるジェニー。そんな料理上手で愛嬌たっぷりなホストマザーを、誰が愛さずにいられるのでしょうか。別れの朝には日本のポップスを集めた自作のCDや私の地元の町のパンフレットなどをプレゼントし、何度もハグをして「一生忘れないよ! あの冷たい、雨のホームレス初日もね」と言い残し、再会を誓い合いました。
    家の前
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    料理といえば、ポーツマスの街自体もパブのみならずインドやタイなど世界各国のレストランがずらっと並ぶ通りがすぐ近くあり、たまにどこのお店で外食をしても本当に美味しい食べ物ばかりでした。特に日本で食べたことのなかったサバの燻製には、あまりの美味しさに私もシローもカフェのベンチで笑いが止まりませんでした。今振り返ると純粋なイギリス料理というものを食する機会は少なかったのかもしれませんが、「イギリスの料理は美味しくない」という評価については一度その経緯をきちんと追わなければいけないなと感じています。 そうして私やシローが最初に受けたカルチャーショックは、間違いなく「イギリス人は本当に親切だ」という事実です。様々な国の見知らぬ生徒たちを受け入れておられるホストファミリーの方々は勿論ですが、とにかく街の店員さんや職員さんたちが本当に親身で、お金を払ったりするだけでも「Lovely」などといつも笑顔で応対してくれました。交通マナーに関しても、信号機が少ない分、車や歩行者の譲り合いが多々見受けられました。アメリカや日本とはまた違った、何か高潔な心の温もりがあったような気がします。それらの点はすぐに日本でも活かさなければならないなと強く思いました。
    迎えた学校初日でも、想像のできない驚きが待っていました。授業自体はアメリカと同じく発言やペアワークの多いバラエティ豊かな進行でしたが、対照的だったのが、硬い発音と難しいボキャブラリーのブリティッシュ・イングリッシュ。私がアメリカでかじった英語が通じないこともしばしばで、これには耳も口も馴れるのに1週間以上かかりました。
    学校前にて
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    そして上級クラスの生徒たちのレベルの高さ(ちなみにシローは最高レベルのプロフェッショナルクラスで、次元の違うレベルの授業と膨大な量のホームワークを毎日必死にこなしていました)。彼らの英語力は勿論ですが、何より圧倒されたのが、弱冠10代から50代の彼らの「志の高さ」「ビジョンの明確さ」のような「人間力」です。曰く、「将来国際弁護士として活躍するため」「娘がイギリスの大学に入学したから私も勉強しておこうと思って」「ゆくゆくは海外で商売をしながら余生を過ごしたいから」。 そんな彼らに私が完膚なきまでに叩きのめされたのが、ある授業でのディベートでした。グローバライゼーションの是非について2チームに分かれて討論を行ったのですが、我々アダルトチームは、20歳前後のヤングチームに本当になす術無く敗れ去ってしまいました。ディベートの技術、豊かなアイデア、そして強い気持ち・・・情けない話ですが、私が日本語で発言できていたとしても結果は同じだったように思います。世界の動くスピードをこの目で目の当たりにした瞬間でした。
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    そんな授業の初日において、私には忘れられない出来事があります。緊張の初授業が終わった初めての休み時間、クラスメイトたちが私にふと「日本のどこから来たの?」と質問してきました。ポーツマスの街には中国人や韓国人と違って日本人はほとんどおらず、学校でも珍しい存在だったようで、「京都だよ」と答え、さて、日本の古都でも紹介しますか・・・と思ったその矢先、教室にあった世界地図に集まって日本列島を指差す数人が「じゃあツナミからは離れているな・・・日本はもう大丈夫なのか?」と真剣に尋ねてくるではありませんか。私は彼らの優しさに言いようの無い感動を覚えました。
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    そして驚きを抑え、拙い英語でとにかく「まだまだなんだ」という事を伝えました。思えば今回の大災害で世界の人々が日本のために祈る姿を目の当たりにし、慰めを受けてきた我々ですが、例えば40人もの方々が亡くなった中国での列車事故や、日本人の被害者が含まれてしまったセントクライストチャーチでの地震などについて、どのようなスタンスでニュースに接し、どれだけの祈りを彼らに捧げてきたのでしょうか。日本の人々の人柄や文化に対する海外での人気の高さ(特に若者にとってはアニメ)は今回の留学でも随所に実感できましたが、この時ばかりは日本人である自分自身の器の浅さを深く恥じました。 まだまだ「優しさ」や「気遣い」といった気持ちの数多くの意味を、私は知らないようです。あの時の彼らのシリアスな眼差しを、私は一生忘れません。
    修了式にて
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    そうして学校や街にも馴染んでくると、放課後にポーツマスの街を散策したり、週末に学校の主催する小旅行に参加して電車で郊外へと出かけたりして異国の空気をたっぷりと吸い込むことができました。 築100年前後の石造りの建築や、電車やバスに5分ほど乗ると見えてくる平野や丘、牛や羊。私が1ヵ月のイギリス生活を思い返す時に最もよく思い出すのは、あまり写真に残すことのなかったそれらの日常的な景色です。それはアメリカとも違いましたし、ヨーロッパそして世界に冠たる大英帝国の歴史の大きさをひしひしと感じるのに充分でした。 ひるがえって日本の建築物を見てみると、単純な歴史やスケールでは到底相手になりません。そこで例えば京都に歴史があるからといって我々がその上にあぐらをかくだけのような商売をすることはできないなとも同時に感じましたし、お客様が感じる京都の魅力というものの正体は常に探し続けていなければならない、という我々の使命を再確認した次第です。
    特に最後の1週間はすべて自由行動の時間として頂いていたので、世界遺産ストーンヘンジや伝説のギタリスト、リッチー・ブラックモアのコンサート、さらには元ルームメイト(ドイツ人)の待つドイツへと旅に出かけ、いくつもの長年の夢を叶えることができました。
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    特に4年前にアメリカ西海岸で生活を共にし、そして別れた元ルームメイトと彼の母国で再会できたベルリンとライプツィヒでの2日間は本当に夢のような時間で、今、彼とは本当に最高の親友になれたような気がしています。
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    つらつらと書き連ねてしまいましたが、一言で留学の感想を求められると、まずは「本当に良かった」ということになります。まだまだお伝えしたいこともありますし、とにかく少しでも英語、または海外に興味のある方は、次回このような研修の機会があれば是が非でも参加してください。私が帰国してから申し上げている通り、それが留学生活で最大の感想です。どなたにとっても新鮮で驚きに満ちた1ヵ月になるはずですし、以前より少しリベラルになった自分の心持ちを普段の業務において実感できるかと思います。
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