中学校以来、英語が好きで勉強してきましたが、それは文法・単語の暗記や英文の音読といった学習方法で、自分の考えを相手に十分に伝える力を養うには限界があると、ずっと思っていました。また、日常的な自然な言い回しも、ネイティブの方と接していないとなかなか身につきません。英語で考え英語で話す力や、日常的な会話の力を少しでもつけたいと思い、今回留学を志望しました。

イギリス南部のポーツマスという都市でホストファミリーの家に滞在し、その家から毎日LSIという語学学校に通いましたが、日本人はほとんどいませんでした。１クラス10人前後で、私のクラスでは、サウジアラビア、ロシア、ドイツ、オランダ、韓国、オマーン、クウェート、スイスからの生徒たちが学んでいました。英語という手段でこんな世界中の人々とコミュニケーションがとれるということに、不思議な感覚をおぼえました。 驚いたのは、とにかく様々な人種がごく普通に暮らしていることと、イギリス人以外に中国と中東の人々がそれぞれ大きな２つのグループとして存在していることでした。 自分が想像していた以上に日本という国を知らない人が多く、よく「ニーハオ」と声をかけられました。また、日本を知っている人々にとっては、日本はかなり特殊で不思議な存在のようです。納豆のような発酵させた食べ物や魚肉を生で食べるという、イギリスでは考えられない食習慣があるとか、挨拶をするときは握手ではなく頭を下げるとか、カラオケボックスや飲み放題のようなものがあるなんて、何て不思議な国なんだと言われました。 他の国々からすると日本はマイナーで特殊な国ではありますが、駅やショッピングセンター、道路などに落ちているゴミの量が圧倒的に少なく、自動販売機という便利な機械があちこちに置いてあり、全体的に整然としていて、日本はものすごく便利で美しい国だと帰国してしみじみ感じます。また、オランダ出身で、日本に行ったことがあるクラスメートの女の子が授業中に、日本の地下鉄ではよく寝ていたという話をすると、みんな日本の治安の良さにかなり驚いていました。日本人は自国のなかで大いに自慢してもよい部分がたくさんあると感じました。イギリス人で、日本の大学でも教えていたことのあるという担当のAlan先生は、そういう部分で敬意をもって日本を見てくれていました。 日本は外国人にとって一度は訪れる価値のある独特な文化を持った国だとイギリスに行ってみてあらためて実感しました。すでに日本のアニメは、そのストーリーと芸術の完成度の高さから、アジア諸国やヨーロッパ諸国など多くの国で愛されています。また、日本のテレビ番組も放映されています。授業中Alan先生が"Hiroshi, do you know 'Takeshi's Castle' ?"と聞かれ、一瞬何のことか分からなかったのですが、かつて放映されていた「風雲たけし城」のことでした。驚いたことに、サウジアラビア、クエート、オランダやドイツなどの多くの国で現在放映されていて、人気番組だそうです。 イギリスではSamsung製品やHyundai車をよく見かけました。韓国をはじめ、外国の勢いをすごく感じましたが、日本車や日本製カメラ、電化製品も愛されています。日本にはすばらしい文化や技術や日本独自の美があり、大いに海外に発信していくべきだと思いました。

イギリス滞在10日後の感想ですが、英語の実力がついてきたのかどうか、非常に疑問に思い悶々とする毎日でした。学校では、先生の話はスピードから全てが“ネイティブ”でしたが、発音は標準的で聞き取りやすく、内容も論理的なのでついてはいけました。しかし、クラスメートの英語力、特に会話力は自分よりかなり上で、自分といえば、なかなか伝えたいことが伝えられず毎日悶絶状態でした。日頃英語で考え英語で話す習慣がないことが大きな原因だと思いました。アラブ諸国の生徒も、巻き舌の癖の強いアクセントながらちゃんと内容が伝えられているのに、と思うと悔しいやら情けないやらでした。 また授業の中での、ヨーロッパやアメリカ、中東の国々の政治情勢についての討論では、英語というよりも無知ゆえに話についていけず、恥ずかしい思いをしました。常に世界に関心を持つ必要を強く感じました。 そして一番の難関はホストファミリーのDavidと奥さんのFayの、引退されたご夫婦との会話でした。語彙、特にイディオムが比較的多いことや、時々話が飛んでついていけなくなることもあり、話を理解するのに毎朝・夕食事時は必死でした。しかし、これは訓練になったと思います。ですから、できるだけ話をつないで長く会話をするように努力しました。ヒロシは自信を持たなきゃいかん、と２人には何回となく言われましたが、なかなか自信を持つまでには達しませんでした。 せっかくのイギリス、この時間を楽しもうと思いましたが、楽しみ半分、苦しみ半分というのが本音でした。それでも、１ヵ月全く日本語を使わなかったため、帰国時に初めて話した自分の日本語には、かなりの違和感がありました。

帰国直後は逆カルチャーショックを感じました。関空やＪＲの駅をはじめ、どこを見てもほとんど日本人であることに違和感を持ちました。日本は良い意味でも悪い意味でも「村」の国だと思います。多民族の国ではお互いに習慣も考え方も違うため、自分を理解してもらうためには、まず友好的な態度と言葉でアピールし、さらに相当の努力が必要だと感じましたが、日本では、単一民族の良さなのか甘えなのか、「言わなくても自分の考えていることくらい分かるだろう」というところが随所にあると思います。閉鎖的でなく、広く他民族を受け入れる寛容さがないと、視野が狭いままになってしまうと感じました。 大英博物館やナショナルギャラリーなどの、圧巻の展示物の数と質に、イギリスの凄さを感じ、様々な国から集まったクラスメートたちと一緒に受ける学校の授業で、世界の大きさを肌で感じました。イギリスで見たり聞いたり学んだことはたくさんありすぎて、全く書ききれません。 このような貴重な経験をさせていただいたことに非常に感謝をしています。今後、自分の英語力や知識、見識が世界に通用できるように努力していきたいと思います。そして、日本の文化を世界に発信できる一助になれるよう自分を磨いていきたいと思います。

ご予約・お問合せは☎075-757-6212、またはMKタクシーHPで。

一般他社より15%お得！ 昼間も深夜早朝も、京都で一番安いのはMKタクシーにおまかせください。 ☎075-778-4141 ※おかけ間違いにご注意ください。 お電話不要、簡単注文「スマホ配車」はこちら