石上神宮から三輪山山麓を経て海石榴市を結ぶ古代道路です。途中には巨大古墳を擁する大和古墳群や柳本古墳群、そしてヤマト国家誕生の地とされる纏向遺跡などを南北に結ぶ古代の重要幹線道路です

石上神宮の鶏は春日大社の鹿とは異なり、野生ではなく神社で飼われています。家禽化された種類なので当たり前ですが いろんな品種の鶏たちがいます

鏡池の前より、山の辺の道が始まります

平安時代後期に興福寺の末寺として建立され、神仏習合の進展に伴い石上神宮の神宮寺として発展を遂げ大伽藍を誇りました。江戸時代には数ある大和の大寺院に伍し、東大寺、興福寺、法隆寺に次ぐ地位にありました。つまり、唐招提寺や薬師寺、西大寺など名だたる大寺院を上回る有力寺院でした。 壮大な伽藍から「西の日光」とまで称されるほどでした

しかし、廃仏毀釈により寺領は没収され僧侶は還俗して石上神宮の神官となり、廃絶しました。ここまでは興福寺と似たような経緯でしたが、その後復興した興福寺と異なり、堂塔や寺宝はことごとく破壊、略奪されるという徹底的な破壊がおこなわれました

流出した寺宝はその後国宝や重要文化財に指定されたものも数多くありますが、行方不明となったものも少なくありません。 意向を見渡すちょっとした展望台からは、田畑やミカン畑へと変貌した大伽藍跡が見え、当時を偲ぶことは難しくなっています。ほんの150年ほど前まで壮麗な伽藍があったとは想像もできません。廃仏毀釈の影響には驚きを禁じざるをえません

展望台からはミカン畑の向こうには天理市の中心部や遠く矢田丘陵、生駒山が見えます

観光農園ではバーベキューなどができるそうで、この日も子供会の集団が訪れていました

盆地の東縁の高台を通るため、終始盆地を見下ろしながらの眺めの良い道です。 柿の向こう側に見える特徴的な山容は二上山です

東乗鞍古墳を過ぎると夜都伎神社へ。「やとぎ」神社ともいいます 鳥居は1848年に春日若宮より移築したものです

このあたりでは珍しい茅葺の社殿です 古墳を削平した立地といわれます

山の辺の道といえば道中にたくさんある無人販売所での食べ歩きも楽しみのひとつですが、その中でも最大級の無人販売所がここ

とにかく品ぞろえが豊富です。野菜に果物に加工食品に盛りだくさん

無人販売所ながら冷蔵庫まで設置されており、なんと缶ビールまで売っています

もうすぐ収穫の田んぼが広がります。遠く二上山も望めます

環濠集落といえば弥生時代ですが、ここは室町時代に発展した現役の環濠集落です。京都でいうと上狛と同じです 水利上低地で営まれることが多い環濠集落ですが、竹之内は例外的に斜面上に位置しています

周濠の多くは埋め立てられて失われましたが、今も部分的に周濠が残っています。今も農業用の溜池として活用されています

名称は西の方にある大和（おおやまと）神社に由来します かつては伊勢神宮に次ぐ社領を誇ったともいわれる歴史ある神社ですが、今では随分こじんまりした神社です。山の辺の道からは往復1.5㎞ほど遠回りする必要があります

竹之内と並んで環濠が残る集落です。 右手にある114ｍの前方後円墳、西山塚古墳の周濠をそのまま利用しています。被葬者は不詳ですが継体天皇の皇后である手白香皇女との説が有力です。継体天皇といえば天皇に即位後もなかなか大和へと入ることができず、死後も高槻あるいは茨木で埋葬された天皇です。大和朝廷発祥地に近いこの地に埋葬されたことには興味をひかれます

環濠の中にはたくさんの金魚が泳いでいます。もちろん養殖でしょうが、もう10月なので商業用なのかは不明です

大和古墳群の中でも前方後円墳がほとんどの中山支群です。 正面だけでなく左の墓地も古墳です。古墳上がまるまるお墓になっています

745年に行基によって創建されたと伝わる寺院です このでっかい石像は一休さんです

道標が完備されており、迷うところはありません 石畳が整備されている区間もあります

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