「福は内、鬼は外」と言いながら福豆を撒くおなじみの行事 中国から伝わった行事で、鬼を追い払う「追儺」は、古くは706年に宮中で行われたことが続日本紀に記録されている。 平安時代に行われていた儀式は平安神宮の「大儺の儀」で再現されている。 宮中行事としては、中世にはすたれてしまったが、室町時代には民間に広まり、全国の社寺で盛んに行われるようになった。 特に京都では多くの社寺で何らかの節分行事が行われ、有名なものも数多い。

各地の社寺で奉納される狂言も見どころの一つ

11時から今様の奉納が行われます。

今様は、7、5、7、5、7、5、7、5で1コーラスを構成する歌曲です。

大河ドラマ「平清盛」の「遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ」というのが有名。 日本今様謌舞楽会による奉納です。

今様奉納が終わり、いよいよ豆まきが始まります。

豆粒ではなく、袋に入った福豆が撒かれます。

必死で手を伸ばす観衆。 争奪戦が繰り広げられ、福豆を手にすることができるのは一部だけです。

14時から、くじ付きの豆まきが行われます。

この年は予定がバッティングするため、豆まきを見るのは来年に回します。

15時からの鬼法楽のための足場が組まれています。 2時間半も前なのにこんなに多くのカメラマンが場所取り済みです。

軒下には3人の鬼がスタンバイ。 こちらも見るのは来年に回します。

13時から追儺式が行われます。

15時からの大護摩供のセッティング済。

修験道の総本山だけに、山伏登場。 ほら貝の勇壮な音が響き渡ります。

宸殿内を暴れまわる赤・黄・青の鬼。 年男、福女が豆をまいて鬼を退治します。。

追儺式が終わると、山伏、年男、福女による豆まきです。

ここでも大争奪戦が勃発。 上に手を伸ばす人、地面に落ちたのを拾う人・・・

追い出された鬼さんも帰ってきました。 山伏さんの法力により改心したのです。 ちゃんと豆まきができる構造の手になっています。

聖護院の向かい側の須賀神社では、懸想文売りが現れます。 記念撮影中です。

2日と3日に何度か現れますが、出てくるたびにたくさんの人だかりが。

烏帽子、水干の衣装に覆面の怪しげな格好の懸想文売り。 縁結びのお守りを授けてくれます。 懸想文というと今でいうラブレターで、ラブレター代筆の専門家が懸想文売りだったそうです。 教養はあってもお金がない貧乏公家がアルバイトとして行っていたため、素性を隠すため覆面をかぶっているそうです。

14時から大儺の儀が行われます。 何とか終わる前に到着できました。

平安宮中で行われていたという儀式を再現したものです。 仮面をかぶっているのは、方相氏という古代中国で鬼を払うという異形の神様です。目が4つあります。 今は神道・仏教行事として行われる節分ですが、本来は神道とも仏教とも直接関係はありませんでした。

子供の衣装にいたるまで、厳密な時代考証で復元されています。 引き続き中でも儀式が行われますが、次なる目的地へ向かうため見学はここまで。

このあと、15時からは茂山社中による鬼の舞と豆まきが行われます。

14：50から宮川町の芸舞妓らによる福豆まきが行われます。 ぎりぎり間に合いました。

華麗な衣装の芸舞妓と、年男年女たち。

もちろんここでも争奪戦

豆のまき方もお上品な芸妓さん。

15時からは六斎念仏による追儺式。 中堂寺六斎念仏講による奉納です。

これは鬼ではなく「土蜘蛛」です。 この白い糸が蜘蛛の糸。 念仏の力で土蜘蛛を追いやります。

六斎念仏が奉納。

最後にもう一度ある豆まきでは、子供たちが登場。

続いて多くの人で賑わう壬生寺へ。 節分では吉田神社に次いで賑わう。

炮烙という素焼きのお皿を販売。 名前を書いて奉納することで厄除けになります。

17時の部の壬生狂言を見るため、16時前から列に並びます。 13時から20時まで1時間おきに上演されます。 立派な観覧席がありますが、入場は無料。

いよいよ開場。 ただし中は撮影禁止です。 演目は「節分」。無言劇ですがなんとなく筋はわかります。 クライマックスは「焙烙割り」。

観覧席はこんな感じです。 2月の京都の夜に座ったまま1時間近くを吹きっさらしで過ごすというのは、ある意味拷問なので、防寒は厳重に。

壬生狂言が終わって出てくるともうこんな暗さに。

続いて19：30からの千本ゑんま堂大念仏狂言を見に。

本堂がそのまま舞台になります。

狭い本堂は人で溢れかえっています。 壬生と違ってあったかいです（比較的という意味で）。

壬生狂言と違ってセリフつきなので筋がよくわかります。 普通の狂言とあまり変わりません。

毎年鬼にちなんだ演目が上演されます。

最後にはご住職による法話です。

そして豆まき。

乱れ飛ぶ福豆。

すっかり夜になりましたが、最後に吉田神社に。 この時間でもまだ境内は人でぎっしり。 例年50万人の参拝客が集まるとか。

学生時代に、枠の中にいる積み上げ係のバイトを経験したことがあります。 こんなでっかい枠が本当にいっぱいになるとは信じられない思いでした。

有名な鬼やらい神事は2/2のため、この日は見られません。 節分見学の長い一日を終え、吉田神社を最後に帰路につきました。

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