最後は、朝堂院跡～向日町駅

この辺りが長岡京の中心部である長岡宮のあった地

朝堂院は政務の場であり、長岡京の最も重要な施設。

中山修一が活躍するまでは、長岡京はたった１０年で放棄されたため、まともに建築は行われなかったり、放棄時に資材を根こそぎ平安京にもっていったため、「幻の都」と言われ、遺跡は残っていないものと思われていた。 最近手は本格的な都として、教科書でもしっかり取り上げられているらしい。 高松塚古墳の発見に伴う全国的な考古学ブームで、発掘活動への理解が、得られやすかったのと、本格的に宅地開発が始まり遺構が破壊される直前という、絶妙なタイミングだったという。 在野の研究者だったため、独学で学んだことも多く、はじめて発掘調査を行ったときは、役所に届け出を行っておらず、こっぴどくしかられたらしい。

ここの公園の管理人の方に、観光ガイドに載っていない向日天文館奥の展望スポットの情報を教えてもらった。

玉座がおかれた天皇の住居にあたる重要施設である大極殿跡。

幟の遺構が発見された。

正月と、即位の例時に幟がかかげられるが、長岡京で即位した天皇はいない

幻とされた都が発見され、史跡に指定された当時の石碑

ど真ん中を屈曲した公道が貫いている

植え込みが礎石の位置を示している

大極殿跡を示す石碑

長岡とは。南北に長く伸びる向日丘陵そのもののことで、特に南端の向日神社付近の地名でもあった。 国が指定した史跡は、一般に重要文化財に、相当するとのこと。 単純に比較するものではないが、分かりやすい表現。

南真経寺とは南北ではなく東西の位置関係にある。 こちらは東側。

重要文化財指定の経典は、南北共有という所有形態とのこと

藤原京、難波京、平城京の瓦が再利用されていたとのこと。 長岡京が捨てられた原因の一つとして、以前の、都の用材をリサイクルしたため中途半端さが嫌われたという説もある。

今は大きめの畝みたいな感じ。

元はこのように立派なものだった。

新京阪電鉄が、京都線の沿線開発として作った計画都市。 整然とした街並みに。真ん中にはロータリーがある。

戦前に作られたとは思えない雰囲気。長岡京が発見される前に作られたので、知らぬ間に多くの遺跡を、破壊してしまっていたかもしれない

今は跡形もないが。ここに朱雀大路があったという。

小畑川を越えたら長岡京市。 橋としてだけではなく。交差点名としても乙訓方面の地理を学ぶには重要ポイントである

日本初の有料橋とも

西国街道街道沿いに、向日市中心部へと戻る。

石畳が整備された美しい旧道

向日丘陵に向けてやや上り坂。 長岡宮へ向かう道でもあり、宮はやや高台に設けられたことがわかる

日像の開創と伝わる日蓮宗の寺院。 昔は末寺三十を従えたという

未だに謎が多い事件である藤原種継暗殺事件もこの近辺であった。

今年設置されたばかりの真新しい説明板

左が旧道で、右が新道

向日町駅付近の大きな粟生光明寺への道を示す石碑。

京都で初めての駅。まず大阪駅から向日町駅まで開業し、ついで京都駅まで延伸された。 当時は向日町駅から先は西国街道を通って京都へ向かったのだろう。 鉄道の草創期には、鉄道は街道や水運と結節することを目的としたものが多かった。

出発点の向日町駅に戻る。これで向日市一周完了。

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