北野天満宮は、学業だけでなく水にもゆかり深い神社です。 境内にはいくつもの井戸があり、中でも東門近くに立派な手水舎を供えている東門井戸は、付近の人々に親しまれてきました。 井筒には江戸初期の寛文10年（1670）、長さ1.5mほどの手水鉢には元禄14年（1701）、もう1つの手水鉢には弘仁3年（1846）とあります。

井戸と手水鉢の間にある石灯籠は文久元年（1861）。 町奉行や、付近住民などによる講組織が少しずつ寄進し、この手水舎を作り上げていったのです。 井戸付近はしめりがちであり、柱の根本に修繕のあとなども見られます。 ちなみに元禄14年は松の廊下の刃傷事件が起こっている年です。

もう1つ、松尾大社では、その歴史を感じながら水を味わいたい。 社務所の裏手にある“霊亀の滝”と“亀の井”。 滝のある谷に名の由来となった瑞兆の亀が出たのは8世紀はじめの頃と言われています。

5、6世紀ごろこの地方に来住した秦氏は、当時の先端技術の１つだった酒造りの技術を持っていました。 そのこともあり、亀の井の水を酒の元水に混ぜるとうまく醸せるといわれ、かつては全国から酒造家が水を求めてやってきたといわれています。 今も、水を汲みにお参りする人の姿は絶えません。 延命長寿の水として遠方から汲みにくる人もいます。

お詣りの前のに身を清める手水舎の水は京都三名水の一つ、染井の水。

祭神は水を司る神として平安時代以前より崇敬があつい。 水占みくじも。

病気にきくという「香泉」が湧き出たのが社名の由来。

音羽の滝。勉学、ロマンス、長寿。 三本に分かれて落ちてくるうち一つを選べばご利益があるという。

水どころ伏見の弁天さん。 平成伏見七名水の一つ、閼伽（あか）水。

牛若丸が修行中のどを潤したという「息つぎの水」が登山道途中に流れる。

弘法大師ゆかりの獨鈷水。 柳谷観音にお詣りして。

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