ここ興聖寺様は京阪電車宇治線の終点「宇治駅」から徒歩10分ほどの距離にあります。 石造りの表門から上写真の山門まで続く200ｍほどの参道は宇治十二景の1つに指定されていて「琴坂」と呼ばれ、今の時期はモミジのトンネルとなることから絶好のカメラポイントなんですよ。 カメラ女子必見

この興聖寺は1233年に道元が建設した曹洞宗の最初の寺院として知られ、福井県の永平寺よりも古いお寺なんだそうです。 もとは伏見の深草にあったものを1649年に永井尚政が宇治十二景の一つ、朝日茶園のあった宇治の現地点に復興したのが今の興聖寺というわけ。

お寺内に入れば綺麗に手入れされたお庭に心奪われます。 ここのお庭には亀１匹と鶴２匹が石で表されていたり、木の配置で七五三を表現したり等、綺麗さの裏に遊び心も含まれているんです。 ぜひ隠れた芸術を探してみて下さい。

そしてこの庭を眺めている廊下の天井には、伏見城落城の際の血染め縁板を用いているので、白い線で囲まれた丸の中には手や足の跡がはっきり見え、悲しい過去も垣間見ることができます。 少し怖いですがが、当時の物を身近に置くことで過去の出来事を忘れないようにすることは大切ですね。

ここには源氏物語「宇治十帖」の一つ、手習いの杜に祀られていたことから、「手習い観音」と呼ばれる聖観音像が安置されているのです。 一般的な観音様は両足がもっと揃っているのですが、この手習い観音はわかりやすく右足を一歩踏み出しているんです。

なんでかって??そうこれは民を救うために歩み寄ろうとしている勇み足だと言われてるんです。 かっこいいですよね。源氏物語が好きな方なら必見のスポットです。

そして次に案内して頂いたのが、僧堂です。 ここではお弟子さんが座禅、食事や寝泊り等修行をされている場所でもあり、また、月に２回座禅会をされている場所でもあります。 修行中だと背中を叩く際には棒が折れるほど強く叩かれるということですが、もちろん一般の方にはそんなに強く叩かれることはないので、ご安心を。 希望すれば座禅中に軽く叩いてもらえるということなので、一度行かれてみてはいかがでしょうか。

そして最後にこれ! そう、魚板です。 この魚板は禅寺などで、時刻の合図などに叩く為に使われています。 この魚板は古くから使われていたようで、お魚のお腹の辺りが食べられたみたいに削れていますね。 現在お寺で使われている木魚はこの魚板が原型となっているそうなんです! 私はこの日初めて知ったのですが、なぜお寺で使われている木魚や魚板が魚を模しているのかご存じですか？ それはですね、眠るときも目を閉じない魚がかつて眠らないものだと信じられていたことに由来し、寝る間を惜しんで修行に精進しなさいという意味があるそうなんですよ。 もし興聖寺に行かれる際には事前に申し込んでおけば、日によりますが案内していただくことも可能とのことですので、ぜひ案内していただいてください きっとためになることだらけで楽しさ倍増しますよ～

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